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FERRY's game blog

ドミニオンとか アグリコラとか

庭園戦略の最適化に見るドミニオン戦略思考の奥深さ~5:庭園側一人の場合の勝利条件~(改題)

ドミニオンのプレイヤーには、ガチ勢、エンジョイ勢の他に、第三の勢力:ガリレオ勢が存在すると、今気が付きました。ガリレオ勢は、ドミニオンのゲームシステムを解き明かすことに喜びを感じる勢力です。私のことですが、、、の巻。

 

前回の記事にいただいたコメントを元に、庭園戦術王座決定戦の後に予定していた、同一戦術内で優位を取るにはどう立ち回る必要があるか?について検証してゆきます。

<庭園1人の場合>

庭園工房Xは、「工房をX枚取るまで庭園は買わない。3金でたら工房。一枚庭園を取った後は、屋敷も買う。」というアルゴリズム。庭園工房2SP1は「初手工房-工房。その後、4金以上出たら庭園。3金なら三枚までは銀貨。以降は工房。2金は屋敷。」というアルゴリズムです。

庭園側が一人の場合は、銀貨は買わずに工房を獲得し続けた方が強いです。鍛冶屋ステロ3人の場合、庭園工房がどういう動きをとるかに関わらず、平均終了ターン数は変わりません(17~18ターン)。これは、属州を残して三山を切らすのが難しいことを示しており、庭園側は自身の得点の最大化のために、とにかくデッキ枚数を増やす必要があります。庭園工房の場合、工房を打たないと、1ターン2購入ができないため、工房の枚数を増やすのが最優先となります。工房が切れた後の3金も、公領狙いで銀貨を増やすよりは、屋敷を優先すべきと思います。

  • 庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園工房2SP1/引分 = 28.81/ 27.61/ 27.88/  7.87/ 4.09% (17.4T) 三山 18%
  • 庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園工房2   /引分 = 25.52/ 26.60/ 25.67/ 14.82/ 3.46% (17.4T) 三山 25%

合わせて、庭園工房3、庭園工房5の場合の勝率も示します。

  • 庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園工房3   /引分 = 23.97/ 24.32/ 24.26/ 20.14/ 3.31% (17.3T) 三山 30%
  • 庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園工房5   /引分 = 23.47/ 23.32/ 23.20/ 23.77/ 3.20% (17.3T) 三山 34%

さて、ここで理解を深めるために、各ターン毎の平均獲得勝利点グラフを示します。庭園工房2SP1と庭園工房2を比べると、庭園工房2の方が工房の枚数が多い分、早くデッキ枚数が30枚の山に到達し、結果として勝率が高くなることを示唆しています。

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さらに、庭園工房3、庭園工房5の各ターンの平均獲得勝利点グラフは、先にデッキに入っている工房の枚数が多いため、各ターン2枚購入の確立があがり、結果として、30枚の山が5ターン後に立ち上がる傾向がより顕著になります。また、庭園工房5では40枚の山が17ターン目にはっきりと見えてきます。

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同じ様子を、庭園鉄工所5で観てみると、各10枚の山が、4ターン毎に来ていることがわかります。これは、鉄工所が手札に二枚かぶった時に、1ターン3枚買いが可能となる庭園鉄工所の強さを具体的に表しています。ただし、庭園を買い始めるまでに獲得している鉄工所の数が少ないと、この山の間隔は広がっていって、鉄工所の本質的な強さである1ターン三枚買いができなくなってしまいます。

  • 庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園鉄工所5 /引分 =  8.00/  7.51/  7.60/ 74.11/ 1.26% (17.3T) 三山 77%

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さて、同様のグラフで、前回異質だとコメントした庭園泥棒の強さを説明します。泥棒は、ステロ側の属州購入を遅らせるので、全体の平均終了ターン数を遅らせる効果がありますが、各10枚の山の間隔をみると、ステロ側の勝利点が増える前は、強力にデッキ枚数をブーストするため、庭園工房の場合が12T前後で30枚に達するのに対し、庭園泥棒の場合は、10T前後に30枚に達します。

これら二つの効果のうち「遅らせる」効果は庭園泥棒側が増えるとより強力になりますが、「デッキを太らせる」効果は庭園泥棒側が増えると相殺されるので、誰かが庭園泥棒に行った時に、追随するか、庭園工房など、金量をあまり気にしない庭園戦略に行くか、よろずやや役人など、金量を補充しながらまわせるステロに行くか、など、駆け引きが楽しそうです。

  • 庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園泥棒3   /引分 = 14.88/ 15.26/ 14.69/ 51.60/ 1.64% (21.5T) 三山 60%

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<庭園2人の場合>

庭園が二人になると、随分話が違ってきます。庭園を早めに買い始めることで、もう一人の庭園よりも優位に立つことができます。

上述の庭園工房2SP1は、工房を二枚獲得した後の工房、または、4金で庭園を買い始めますが、工房を四枚獲得するまで庭園を買わない庭園工房4よりも5%程度良い勝率を示しています。この差は、庭園工房3、庭園工房2となるにつれて小さくなってゆきます。

一方で、庭園を買い始めるタイミングが早くなるに連れて、鍛冶屋ステロ側の勝率が改善してゆくことがわかります。

  • 庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園工房2SP1/庭園工房4 /引分 = 12.64/ 12.00/ 36.93/ 31.68/ 2.42% (14.9T) 三山 94%
  • 庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園工房2SP1/庭園工房3 /引分 = 12.50/ 13.54/ 34.89/ 32.41/ 2.61% (15.0T) 三山 93%
  • 庭園鍛冶屋/庭園鍛冶屋/庭園工房2SP1/庭園工房2 /引分 = 15.61/ 15.50/ 31.17/ 30.81/ 3.04% (15.5T) 三山 90%

庭園工房2SP1と庭園工房2の差はターン毎の平均獲得勝利点数でほとんど差がでませんが、理由ははっきりわかりません。もう少し深堀してみる必要がありそうです。

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※データ検証には「Geronimoo's Dominion Simulator」(URL:http://dominionsimulator.wordpress.com/)を使っています。

ツールの開発者の方々に感謝いたします。