FERRY's game blog

ドミニオンとか アグリコラとか

[参戦記]ドミニオン春の陣(04/02) 基本・帝国スイスドロー5回戦大会 (追記有)

神はいた! ということで、木目細かい運営に賞賛の嵐が吹きまくった、非公式スイスドロー大会・ドミニオン春の陣に参加してきました。主催者は、ドミニオン日本選手権2016優勝者のながどんさんです。非公式といいつつ、事前の参加者枠48名が埋まる(当日の参加者は46名)という、大規模な大会です。奇しくも、日本選手権二日目の出場枠が48人ですので、「仮想日本選手権本戦!」「目指せベスト8&準決勝卓!」とギラギラした野望を仮面の下に隠しながら、まずは1勝を目指して戦いました。

大会の概要は、以下のtwiplaでどうぞ。
twipla.jp


振り返りの前に、まずは、素晴らしかった大会運営について、触れないわけにはいかないでしょう。帝国日本語版発売から日が浅かったこともあり、帝国のカードについては、各ラウンド頭にながどんさんから、イベント、ランドマークを含めた、カードの内容や、処理の注意点などのアナウンスがありました。また、マッチングやサプライをリアルタイムにツイッターで流していただいたので、自分の卓を確認したり、サプライに間違いがないか確認するのが、非常にスムーズでした。プロジェクタを持ち込んで、必要な情報を前方のスクリーンに表示するスタイルも、非常に良かったと思います。ながどんさんが所属する団体(たしか2016優勝の時に、ぼかして欲しいと言っておられたはず)の方が、受付やサプライ発表、スイスドローの割り振りなど、サポートしておられたのも印象的でした。出場者はストレス無く対戦に打ち込めたので感謝しかありません。ありがとうございました。


さて、振り返りです。本戦準拠の大会点仕様(1位6点、2位3点、3位1点、4位0点)なので、過去の日本選手権の例からすると、18~19点あたりがベスト8のボーダーになると思われ、1位3回+α、1位2回+2位2回+αあたりを目指す必要があり、3位4位を極力取らないことが重要になります。「2位確」力が必要とはいえ、1位を取らないことには話しにならないので、攻めの姿勢が必要です。

今回のサプライは、基本5枚+帝国5枚+イベント1枚+ランドマーク1枚をその場でランダムに選び、一度使ったカードは使わない(帝国のみ24種セットなので、1重複あり)というものでした。ランダムなので、ヤバい組み合わせが発生する可能性も無いとは言えません。ドキドキのサプライ発表です。

<ラウンド1 四人戦>
地価貯蔵庫、工房、鍛冶屋、鉱山、魔女
女魔術師、剣闘士/大金、農家の市場、生贄、ヴィラ
イベント;寄付
ランドマーク;山賊の砦

テーブル7、3番手、4位。
まずは、いきなり寄付が出てきました。強力な効果を持つこのイベントがあると、単調なゲームになり、手番が重要になってくるケースがままありますが、今回はランドマークに山賊の砦が出たので、金貨銀貨を極力入れたくないのと、魔女でデッキが汚れるのに対して、生贄でちまちま除去するか、途中で寄付で対応するかなど、対戦相手のルートによって、紛れのあるサプライになりました。加えて、コンボ材のヴィラ、鍛冶屋を獲得できる工房の存在があり、展開によっては三山が早そうなので、考えることがたくさんある、良サプライだと思います。
この対戦、終わってから振り返ると、当初は工房から入ってコンボを組むか、剣闘士から寄付を使って大金までまっすぐ攻めることを考えていたと思うのですが、大会の緊張からか思慮が足りず、初手銀-工房して、2周目に剣闘士を入れるブレブレの構築。なんたる中途半端。工房工房でヴィラ鍛冶屋を集めまくるか、工房剣闘士で大金へ進むか、すれば良かったのですが、今思っても、初手銀貨は、自分でも良くわかりませんでした。寄付だけ使う場合の最速パターンではあるのですが、よっぽどサプライの他のカードが見えてなかったのでしょうか、、、。舞い上がってしまっていたと思いたい。
順調に手を伸ばしていたのは、剣闘士工房の下家でしたが、上家がヴィラを入れずに魔女で呪い撒きながら属州を買っていく動きだったので、女魔術師を入れて防御しつつ、こちらも魔女を買ったりしているうちに、自分の手は全く伸びず。生贄もいれていなかったので、呪いの廃棄に寄付を買って、2ターン動けずと、ブレブレのプレイでした。
最近、まわりの動きに対応して、デッキを作ろうとするあまり、思ったようなデッキになっていない/デッキ成長が遅くなることがままあるので、初心に帰って、千本ステロノックとかした方がいいかもしれません。


<ラウンド2 三人戦>
堀、祝宴、市場、書庫、議事堂
ワイルドハント、資料庫、公共広場、庭師、王室の鍛冶屋
イベント;征服
ランドマーク;迷宮

テーブル12、2番手、3位。(正しくは、3番手でした。謹んで訂正いたします)
ラウンド1のゲームVPが-3点だったため、堂々の最下位12番卓となりました。46人の大会だったので、下から2卓は3人戦だったのですが、まわりを見渡すと、最近柏木でよくお会いするプレイヤの方々が、、、。しゃべドミでやれっ!の声が聞こえてきそうですが、実力十分の猛者なのは過去何度も思い知らされてきたので、4位の後は1位チャンスでしょ(鼻ほじー)と自分に言い聞かせていた出鼻をくじかれます。
さて、サプライは迷宮アリの議事堂ステロ場、実際、上位は早々に決着がついていた卓が多かったようですが、下2卓は3人戦でもあり、決着までに時間がかかっていました。挙句に、「まだ終わってない卓はありますか?」と煽られる始末。か、過度な煽りは、さ、避けてください~。とはいえ、12番卓では、FERRYの対戦相手が、必殺コンボが炸裂する瞬間を狙って爪を研いでおり、熱い展開が繰り広げられていました。
1番手は祝宴銀スタート。2番手の上家は5-2で議事堂パス。3番手のFERRYは1番手と同じく迷宮の2VPも狙える祝宴銀。上家もFERRYも議事堂ステロを選択し、征服で銀銀を獲得して、迷宮を合わせて4VPを獲得する動きで、デッキ金量とVPを積み上げていきます。しかし、下家は、市場資料庫庭師を淡々と集めて、コンボ狙い。さすがに庭師コンボは間に合わないだろうと思っていましたが、属州6枚ノルマがなかなか重く、上家ともども、途中から失速。両者ともに、議事堂が2枚しか入っていなかったことと、公領に移行するのが早すぎました。4人戦の議事堂ステロ場なら、残り属州6枚前後で公領買うのは決して早くないと思いますが、3人戦で、なおかつ、一人は庭師コンボを狙っている状況では、まだまだ属州を狙って、金量を積み上げていくか、議事堂を足して、可能な限り属州を減らせるようにするべきでした。FERRYは途中、銀貨マシマシデッキだったので、調整力と回転力アップを狙って、公共広場を入れたのですが、そこは3枚目の議事堂で良かったかもしれません。ともあれ、議事堂沈みと、デッキ前半で打った議事堂で、議事堂公共広場を引いてくる回りもあって、上家の議事堂ステロにはどんどん引き離される展開でした。
そうこうしているうちに、残り属州3枚の時点で、下家のコンボが炸裂。庭師10枚+市場4枚のコンボが決まって公領屋敷屋敷屋敷屋敷(だったかな?)の大量得点で大勢は決しました。最後は、議事堂ステロの上家が2位確の3山切らしでゲームセット。FERRYはいいところなく最下位でした。(正しくは、祝宴→公領込みの、公領公領屋敷屋敷屋敷屋敷でした。1Tで70VP獲得の大型コンボ!)
3人戦のお情けの1大会VPは得られたものの、4位-3位スタートはさすがにズッシリ来ました。しゃべドミで培った帝国力とはなんだったのか、小一時間自分を説教したくなる気分です。

[追記]やはり、このコンボにはもっと文字数を割かねばならない。と思ったので追記します。負けはしたものの、良いもの見れました。デッキの全体像は、庭師10枚+Buyのための市場+手札を増やすための資料庫+ルーターとしての公共広場と多岐にわたっており、祝宴と購入でパーツを集める必要がありますが、バランスがシビア。庭師を集めるのはもちろん、議事堂ステロ側は、征服のVPトークンも増えているので、逆転のためには、市場のBuyが必要です。資料庫は手札を増やすのに必要ですが、コンボ発動のターンに庭師や市場など、必要なパーツが資料庫に保管されていると威力を発揮しないので、入れすぎても上手くない。一方で、公共広場はコンボの安定剤なので、入れておくと何かと安心だが、その他必要なパーツが全て5金なので、公共広場を買いすぎると、コンボ完成までに時間がかかる。もちろんコンボ発動ターンにデッキ引き切れればいいのですが、例えば庭師2枚底で、庭師8枚しか並べられないと、それだけでVPの出力がガタ落ちします。このあたりのバランスをどう考えながらカードの購入順を調整したのかは、是非、ご本人のレポを待ちたいと思います。
なお、ご本人は、木ドミ・しゃべドミの常連さんでもありますので、スーパーコンボを生み出す思考の切れ味に触れたい方は、是非ご一緒しましょう。


仮想本選の状況としては絶望的ではありますが、残り3戦1-1-1で乗り切れば、まだ19大会VPが可能で、諦めるには早すぎます。心を奮い立たせて、次の対戦に臨みます。


<ラウンド3 三人戦>
宰相、玉座の間、研究所、祝祭、冒険者
城、神殿、軍団兵、冠、元手
イベント;意外な授かり物
ランドマーク;列柱

テーブル11、2番手、1位。
1VPのおかげか、11番卓での対戦です。城プレイヤがいると紛れがあって厄介ですが、研究所を集めて引き切りコンボを決めたい場です。圧縮は神殿がありますが、銀銀から5金帯を狙っていくか、銀神殿で圧縮重視で進めるか、どうしようかなーと考えていたら、初手2-5。きーびしー。気を取り直して、アクション事故を起こさなければ金貨相当の出力である軍団兵から入ります。2周目は研究所買いたいなと思っていたら、4金神殿購入の後の4T目、軍団兵は1/11で底沈みやがりました。これは今日は厄日かと思いましたが、嘆いてもしょうがないので、3金で考えます。銀貨で十分なのですが、その段階で誰も城に行ってなかったので、粗末な城を買って、様子をみます。対戦相手の方は、あまりドミ歴長く無さそうな感じでしたので、一人で城独占できるならそれも良し。追随する人がいれば、粗末な城を1枚削っておく意味があるかな?と思っての購入です。途中下家が粗末な城、上家が4金の崩れた城を買った後、5金の小さい城が買われることはありませんでした。
この対戦、対戦相手が神殿で屋敷1枚しか廃棄しない場面が3~4回ありました。もしかして、神殿の効果を勘違いされているのかな?と思ったのですが、その後銀貨を買っておられたので、おそらく神殿銅銅銅屋の手札で、屋敷だけを廃棄しておられたのだろうと思います。ドミニオン触り始めたころに、経験される方も多いと思いますが、礼拝堂銀銅銅屋の手札で、銅屋のみ廃棄して、3金で銀貨を買ってしまうケースと同じく、何か買わないともったいない気がするやつですね。かく言うFERRYも、通ってきた道ですし、「デッキの最終形」なんてものをイメージすることができるようになるまでにも、だいぶ時間がかかりました。今回の場合、銀貨で金量を増やして、何回か研究所などを購入するチャンスが増えると思いますが、最終的に列柱の2VPを集めながら、引き切って意外な授かり物を取ろうと思うと、デッキ回転の面でも銀貨は邪魔になってしまいますし、引き切らない場合でも、銅貨の廃棄は神殿で1枚ずつしかできないので、涙をのんで、銅屋廃棄+パスすべきだったのかなと思います。有名なドミニオンプレイヤの言葉に、「銅貨廃棄は研究所購入と一緒」という言葉もありますしね。
順調に玉座の間研究所を集め、研究所は4枚。列柱のVPもしっかりと集めます。途中からは引き切り軍団兵アタックで毎回ハンデスをかけることができたので、最後は属州差をまくって勝利することができました。

この1位を弾みにして、逆転のノロシとしたいものです。


<ラウンド4 四人戦>
木こり、役人、改築、民兵、泥棒
開拓者/騒がしい村、陣地/鹵獲品、パトリキエンポリウム、大君主、市街
イベント;儀式
ランドマーク;宮殿

テーブル7、2番手、3位。
宮殿と泥棒があるので、泥棒で銀貨金貨があっちこっち飛び交ったり、銅貨が減っていって、宮殿のセットが完成しないなど、悲喜交々のありそうなサプライ。民兵があったものの、1番手、2番手のFERRYとも改築スタート。屋敷を民兵に改築できますし、2金帯に欲しいカードも多いので、やはり初手は改築です。1番手の方は、改築陣地。FERRYは民兵が飛び交う展開を考慮して、改築開拓者。後の方は、改築銀、改築陣地だったと思います。(3番手の方も改築陣地スタートでした。慎んで訂正いたします。)
途中改築で屋敷を2枚民兵に換えたのですが、他の方は大君主を買って、泥棒、民兵に使う形でした。こちらの民兵2枚は被ることもなく、順調にアタックしていましたが、いかんせん7金が多すぎました。一回は大君主を購入して、泥棒として使って金貨3枚を取ったりしたのですが、鹵獲品を1枚しか取れず、民兵の遅い展開の中で、鹵獲品を2枚ずつ取った二人が点数上位。一度プレミで、騒がしい村で開拓者を手札に入れるのを忘れていて、その時が7金。属州に届いていれば2位まではあったのですが、残念でした。
確かに、開拓者は民兵のアタックに対して、若干のアンチにはなるのですが、そもそも宮殿の3点狙いで、金貨銀貨を厚目に集める場だったので、民兵打っても、金金銀で属州を買われてしまうケースもあり、この場の民兵がどの程度アリだったのか、自分の中でちょっと判断つきかねている部分があります。
後、陣地の使い方が甘かったのかな?という自覚はあって、不用意に5枚目の陣地を買わないように気を付けることと、手札に金貨があっても公開せず、鹵獲品を買った後に蓋をするような立ち回りが必要だったのかな?と、、、。

この時点で大会VPは8点。どうあがいても、ベスト8には届きませんが、なんとか勝って締めくくれるように、最終戦頑張るのみです。


ラウンド5 四人戦
礼拝堂、村、庭園、密偵、金貸し
戦車競争、投石機/石、技術者、御守り、市街
イベント;凱旋
ランドマーク;墓標

テーブル8、3番手、1位。
一度使ったカードは使われないレギュレーションだったので、最終戦のサプライは市街以外確定でした。イベントとランドマークが何になるか?と思っていたのですが、よりにもよって墓標でした。これで、一気に礼拝堂からの戦車競走ルートが息を吹き返す感じですが、一方でイベントに凱旋があります。技術者で庭園2枚取り+技術者爆破で墓標から1点+凱旋で屋敷を取りながら3点という動きが強いのと、礼拝堂側が得点源になる戦車競走を取らないわけにいかないので、三山が早そう。という読みもあり、技術者庭園をメインに考えます。
初手は、1番手が、御守り技術者、2番手が礼拝堂技術者(うろ覚え)、FERRYが2-5からの技術者技術者、4番手が技術者礼拝堂でした。技術者庭園と礼拝堂戦車競走が交互に並んだので、銅貨が増える庭園を下家に置きたい礼拝堂側としては番手による不利の出ない形で進みます。
いや、進むかと思われたのですが、庭園ルートかと思われた1番手の方が礼拝堂を入れて、庭園を取りつつ、その庭園を廃棄するという想定外の動きで、一気にパワーバランスがFERRY有利に。一人庭園の形になったので、全力庭園、かつ、4金出ないときは技術者。ジェロニモでのシミュレーションの検証で、一人庭園の場合は、工房を5枚くらい入れていい。という経験を元に、技術者を多めに入れ、勝負どころで庭園2枚取りからの9点行動(最終的に庭園3点になったので11点行動)を決めて、盤石の体制に。最終的に庭園9枚、デッキ32枚になって、戦車競走、技術者、庭園の3山で終了しました。
デッキが32枚になっていることからもわかるように、少し遅めの三山だったのですが、デッキ30枚に届いていなかったら危なかったかもです。戦車競走で下家から銅貨がめくれると一気に形勢がひっくり返る可能性もあったので、そういう意味では運が味方した部分もあったかなと思います。

全体の最終結果はこちら。

大会VP14点で18位となりました。2勝できたのは喜ばしいのですが、ラウンド1のような、ブレブレのデッキを作っているようでは、まだまだ駄目だなと思った次第。
基本帝国の練習をしつつ、基礎ドミ力の向上が必要だと思い知った一日でした。

改めて、大会を主催して下さったながどんさん、対戦いただいた皆様、ありがとうございました。

そして、最後まで駄文にお付き合いいただいた皆様もありがとうございました。
また、どこかのドミ会でお会いしましょう。

明日も良いドミライフを。